COLUMN of KEIKO KUREBE

暮部恵子のおしゃべりコラム

2010年12月3日 12時48分

 

先日新潟のクレコスハウスのイベントで、漢字をモダンアートのように書いた小さな

額の吉村美枝先生の個展があり行って来ました。

 

その折に一度行って見たいと思っていた『あおぞらポコレーション』さんをお尋ね

してきました。

ここは特定非営利活動法人で、障害を持った方たちが、さまざまな作業をしながら

いきいきと働いていらっしゃいます。

 

 

清掃作業や出荷作業などの請負、木工所での越後杉の加工やペレットストーブの

組み立て。杉の端材を粉砕したもので着火剤を作ること。それに農業と養鶏。

実にさまざまな仕事をこなしていらっしゃいます。

 

 

どんなお仕事をしていらっしゃるのか、見せていただくのが楽しみでお尋ねし、

理事長の近藤さんと施設長の本多さんのご案内で、木工所と畑と鶏舎を見学させて

いただきました。木工所ではまったく無駄の出ない杉の使い方に感激しました。

 

   のほほん木工作業所.JPG   のほほん木工作業所2.JPG

 

今後クレコスは、ここでの杉の端材のチップから、杉の製油の水蒸気蒸留に一緒に

取り組みます。

そのチップから一生懸命に着火剤を作っていらっしゃる、作業の流れに見とれてしま

いました。着火剤をいただきましたので、バーベキューの時の火熾しに使わせていた

だきます。

 

 

次は鶏舎へ。

にわとりをこんなにたくさんすぐそばで見るのは初めてです。

 

 

鶏4.jpg

 こっここっことおしゃべりをしながら寄って来てくれます。平飼いの鶏舎は先ほどの

杉の粉砕が敷かれ、臭いもまったくしませんし、杉の抗菌作用もあるそうです。

 

鶏1.jpg   鶏2.jpg

皆さんご存知でしたか?コケコッコーとなくのは雄の鶏だけなんですって!

雌の鶏はコッココッコと言うだけです。そして鶏舎の一部の暗くしてあるところへ

入って卵を産むそうです。

 

 

えさはなんと贅沢な地元の野菜を中心にとうもろこし、ごま、大豆、かにがら、カキ

がら、にんにく等。添加物や薬剤は一切なし。

いただいて帰って、ポコッと割ってみたら黄身はなんとレモン色!

 

たまご.jpg

白身がこんもり盛り上がっておいしそう!!あまり生で食べない私が思わず卵かけ

ご飯をしてしまいました。

ゆで卵にして会社に持って行ったら、本当の卵の味ってこんなんだったんですね!!

と皆感激。お塩をつけると卵の味が消えてもったいない、との全員の感想でした。

 

 

次は畑へ。

ここにはご挨拶の上手な名物青年がいます。お客様が大好きだそうで、まず自己紹介

をしてくれます。「僕は、どこどこの息子で何々といいます。どうぞよろしくお願い

します。社長さんようこそお越しくださいました。」と丁寧にご挨拶をしてくれます。

おしゃべりが好きで、そばにいると色々しゃべってくれるので、作業の手が止まって

しまいます。職員の方に手が止まってますよ~といわれて、はい、と作業に戻ります。

もっとお話したかったのですが、お仕事の邪魔をしてはいけないので、また来ますと

ご挨拶をして帰りました。

 

 

皆の手で愛情いっぱいに育てられて卵もお野菜もおいしくなるのでしょう。

理事長の近藤さんはこの次は山羊を飼ってお乳を取ってチーズ作りに挑戦したいと

次々に夢を持って事業に乗り出されるので、施設長の本多さんは段取りをするのが

大変なようです。

 

 

それもこれも、何とか障害を持った方たちが普通の人たちと同じ最低賃金がもらえる

ようにしてあげたいという、強い思いの表れなのです。

 

 

本当に頭が下がるお仕事を頑張って楽しくなさっている姿に感動をおぼえます。

今回のクレコスペーパー冬号でご紹介している「オニオンキャラメリゼ」も障害を持

った方たちの施設で作られています。

 

 

このように社会的に弱い立場の人たちが元気で頑張れる社会にしていかないといけま

せんね。"弱者にやさしい会社"の著者の大学教授の坂本光司先生は、弱者にやさし

い会社は元気であるとおっしゃっています。

そして「自分がやりたくても出来ないのであれば、やっている会社を応援することで

す」とご講演でおっしゃっていました。

 

 

クレコスもキャラメリゼを皆さんに御紹介することで、広く多くの方に商品をご紹介

したり、授産施設のポコレーションさんのお手伝いをすることで、少しでもお役に立

てればという思いでこれからも少しずつさまざまな活動をしていきたいと考えていま

す。

 

皆さんも応援してくださいね。