COLUMN of KEIKO KUREBE

暮部恵子のおしゃべりコラム

2008年10月5日 14時48分

クレコスでは、ニコニコ基金と言う皆の善意を集めてアジアに井戸を贈る

基金があります。

今年までで7基の井戸をアジア協会(※)を通じてアジア各地に

『クレコスニコニコクラブの井戸』と言う形で寄付させていただきました。

この度、5年前に寄付した井戸を見に行くことと、15周年を記念して

ニコニコ基金とは別に会社として一基、あらたに作ってもらうために

思い切ってカンボジアを訪問する旅に出かけました。

井戸を見に行くことは最初からの夢でしたが、パリやスイスへの観光旅行

とは違い、水も電気も無いところに行くのですから想像が付かず、行く前

から大変な騒ぎです。

 

食べもの飲み物に気をつけて!

 

蚊に刺されないように!

離れて歩いて拉致されない!

地雷があるかもしれないですよ!

と社員は口々に脅かします。

 

 

せっかく行くのですから、お土産は井戸の基金だけではなくなにか...

と言うことでバレーボールが皆で遊べて喜ばれると聞き、村の子供達に

5つ持っていくことにしました。

何度も行かれているアジア協会の方が付き添って行ってくださいますから、

すべてお任せして総勢4名で出発です。

 

 

真夜中の関空出発、明け方バンコクで乗り換え早朝にカンボジア着です。

眠い目をこすりながら、暑い首都のプノンペンへ到着。

現地のアジア協会の方達の出迎えを受け、早速井戸のあるタケオ州へ車を

向けました。

申し訳程度に真ん中だけ舗装された凸凹道をおんぼろレンタカーのベンツの

バンが80キロのスピードで、牛車やバイクや屋根の上に人が一杯乗った車を

掻き分け掻き分け、走ります。

すさまじい砂煙が上がる道沿いにはパンや果物を並べたり、豚の足をぶら

下げた屋台が並んでいます。

カンボジアは平坦な国で、ほとんど起伏がなくまっすぐに田んぼの中の道が

伸びています。

信号もまったくなく、ただただまっすぐに進みます。

所々に市場があり、戦後の闇市のようなお店でバイクの部品や、雑貨、

食べ物などを売っています。学校とお寺だけはずいぶん立派な建物です。

 

 

2時間半かかってクレコスの井戸のある村に着きました。

村の入口近くにお寺がありその前に泥水といっていいような池があります。

その池の水が井戸が出来るまでの飲み水で、片道30分かかって汲みに来て

いたそうです。

私達にはとても飲めるどころか手をつけるのもはばかられるような水です。

nohohon_カンボジア2.jpg

そこからしばらく車で走ってやっと井戸のある

集落に到着!!

"2003 CRECOS NIKONIKO

CLUB OSAKA JAPAN"の

プレートに出会い感激!!

私達が着くと村の子供達や家にいる人たちが

集まってきてくれました。

皆興味津々ですが、にこやかです。ほとんどの子が裸足で洋服も汚れています。

井戸は飲み水が主なのでおそらくお風呂と言うものには入ったことがないの

でしょう。

けれど汚いと言う感じはなく、大きな子供が小さな子供を抱いている風景は

戦後すぐの日本の風景と重なり懐かしい感じさえします。

15家族100人程度の人たちに綺麗な水を湧き出してくれている井戸の周り

にはレモングラスが植えてありました。nohohon_カンボジア1.jpg

乾季になると周りの集落からも水を汲みに

来られるそうです。まさしく命の水です。

集落の長から御礼の言葉を述べていただき、

とても感謝されました。

名残を惜しみつつ、次はこれから新しく井戸を

作る村へ向かいます。

 

 

この続きは次回をお楽しみに。

 

 

(※)アジア協会

 社団法人アジア協会アジア友の会(JAFS)は、日本のNGOの

  草分け的存在。アジアに井戸を贈る運動として活動がスタート。

 JAFSの考えるボランティアとは現地に足を踏み入れ、実際に

  現地の人々と出会 い、直面している問題を共に体験し考えていく

  ことを第一歩としている。現在アジア18カ国、46の地域を

  ネットワークする国際NGOとして活動されている。