「自分の娘に、心から信頼してすすめられる化粧品はどこにあるのだろう」。
そんなたった一人の女性が抱いた思いからすべてがはじまりました。
女性はある化粧品の販売にたずさわっていました。
世間にあふれ返るこだわりの化粧品の中身について調べてみたところ、
石油由来の成分が当たり前のように含まれていることを知って、
疑いの気持ちを強く持つようになっていったのです。
なければこの手でつくるしかない。
彼女は日本人のお肌に合った国産の天然植物成分を配合した、自分自身のコスメブランドを立ち上げます。
娘を想う母のような愛情を、コスメに込めよう。
母たちが受け継いできた日本の伝統や文化を守ろう。
そして、母なる自然の恵みをまっすぐにお肌に届けよう。
原点は母から娘へ。1993年、暮部恵子のコスメ、クレコスは誕生しました。
日本人のお肌にあったコスメづくりのために、まず米ぬかをブランドの主な成分にしました。
「お肌は食べ物がつくる」ともいわれるように、食べ物は細胞になって3~4ヶ月でお肌の表面にあらわれます。
日本人は何千年にも渡ってお米を主食としてきたため、わたしたちのお肌はお米からつくられてきたにちがいない、と考えました。
その証として、石けんが登場するまでの長い間、米ぬかは「ぬか袋」に入れて洗顔に愛用され、
世界一と称された日本人の美肌を磨いてきました。
肌に潤いを与え、ハリと輝きをもたらし、皮膚バランスを整えるなど、
いいことづくめの米ぬか成分。
クレコスではさらに有機にこだわって原料を選んでいます。
化粧水には「美人水」として伝えられているへちま水を。
ほかにも紫根、霊芝、甘草などは、ほんの一例。
化学物質ではなく、美しい日本人のお肌が頼りにしてきたものを、今の日本人のために頼りにしています。
原料に、生産者の顔が見えること。
クレコスがコスメづくりにおいて大切にしていることです。
たとえば、有機の米ぬかは栃木の天鷹酒造・尾崎さん。
酒米の生産地や醸造にいたるまで、厳しい認証を得てつくられるオーガニック清酒の貴重な副産物をわけていただきます。
有機のへちま水は、熊本の新興社・飯星さん。
清らかな地下水が流れる標高600mの畑で手塩にかけて育てたへちまから、
年に一度だけしかとることが出来ない原料です。
自然農栽培の大和茶は奈良の健一自然農園、伊川さん。
「美しい日本のはじまり」といわれる地で、植物の生命力を最大限に高める
"いのちの営み"を大切にする農法にこだわった原料です。
生産者の顔が見えるのと同じよう、
できるだけ、ひとからひとへ、手から手へ、そのよさが伝えられていくことを願っています。
この国の自然の力を信じてやまない、生産者のまなざし。
自然の恵みをお肌にしたときの、あなたの笑顔。
わたしたちが本当に安心して使えるコスメについて語るとき、
思い浮かべるふたつの顔があることを誇りに思っています。
オーガニックコスメという言葉が生まれたとき、
すでにその草分けとなっていたクレコスは、
抜け道をくぐって安心をかたる多くの化粧品をこの目にしてきました。
化学物質を含んでいても厚生労働省(当時)が決めた
旧表示指定成分を配合していないということで「無添加」といえた時代から
クレコスは、旧表示指定成分はもちろんのこと、合成防腐剤、合成香料、合成着色料、
鉱物油、環境ホルモンの疑いのある物質が「無添加」。
お肌を守るために、化粧品選びに慎重になってください。
1993年から、メイクボランティア。
いくつになっても女性は化粧をすると気持ちが明るくなるから。
設立当初から施設でお年寄りの方にメイクをさせていただいています。
同年から、まごころクロスの会。
手縫いのおぞうきんを、さまざまな施設に贈るボランティアに参加。
女性が針を持つことの大切さや、ひとからの手から手へ伝えるやさしさに共感してのことです。
1995年から、クレコスにこにこ基金。
善意を募り、アジア教会を通じて各地に井戸を贈っています。
衛生的なくらしはもちろん、子供たちの水くみの時間が、勉強の時間に変わることがよろこびです。
2000年から、容器の自主回収。
環境保護や省資源に配慮したリサイクル対応パッケージは、
契約工場で固形燃料に生まれ変わります。
2003年から、いのちの森倶楽部。日本の自然の恵みでつくる化粧品だから。
この国の森を知るために植樹などの自然体験の場づくりを。
そして現在、
今まで行ってきた「社会事業」と「営利事業」を一体化し、
日本の女性を美しくする化粧品づくりを通じて、
美しい日本の心を未来へ伝えていく活動「QUON PROJECT」をたちあげ、
商品を通して日本の農業・福祉・森林それぞれの分野に還元し、
持続していく仕組みを作りあげました。
振り返ればクレコスの歩みは社会活動の歩みでした。
そしてこれからも日本の未来のために・・・
「身土不二」という言葉をごぞんじでしょうか。
ひとつは、地元でとれた旬のものや伝統食がからだによいという意味。
クレコスが「母から娘へ安心して伝えられるコスメ」をコンセプトに、日本で育った植物、
むかしからお肌によいとされてきた植物を配合していることに重なります。
もうひとつは、東洋思想的な意味として、
からだ《身》と環境《土》は切りはなすことができない、ということ。
クレコスがオーガニックコスメを通していっそう光をあてていきたい思いに重なります。
わたしたちも、植物も、母なる大地がなければ生きられません。
無農薬で育った国産の原料を選ぶということは、
農薬をまかずに大地の力を次の世代へ生かす、これからの農業を助けることにつながると信じます。
もっと、この国の自然と一緒に美しくありたい。
海外から輸入しただけのオーガニックとは違う、クレコスのこれからも、クレコスでありつづけるために。