COLUMN of KEIKO KUREBE

暮部恵子のおしゃべりコラム

2011年1月31日 19時57分

 

この冬の寒さは厳しいですね。

毎日のように記録破りの積雪の様子がニュースで流れています。

そんな折、昨日雪深い北陸へ蟹を食べる日帰りツアーに行ってきました。

 

今年年男(72)の夫が、毎年騒いで行こうとするところが2ヶ所あります。

夏の海水浴と冬の蟹!!子供が小さいときは毎年あちこちの海へ泳ぎに連れて

行っていましたが、もう子供といってもいい大人になり、孫がいない状況では

誰も海水浴には付き合いません。

 

 

息子の友達にまで「何でお前ら泳ぎに行かへんのや?夏は海や!!」とか誘う

のですがことごとく無視され、冬の蟹だけは誰かが付き合っていたのですが、

今年は久しぶりに夫婦だけで行くことになりました。

 

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JRで募っているかにかにエクスプレス日帰り旅行です。

自宅のある奈良から京都を経て福井の山代温泉へ。

出発時点は寒いながらカラカラ天気、2時間も行かないうちに一面の銀世界!!

車窓のあちこちに見える民家では屋根に上がっての雪下ろしに余念がありません。

 

 

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停車するホームの屋根のない端っこは、ほんとにきれいなメレンゲのような、白い

かまぼこのような(食べるものしか表現できない)ぽっこリ盛り上がった1メートル

近くあるような雪。

関西に生活するものには珍しい光景で綺麗な山々の景色と共に飽きることがありません。

 

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旅館に到着し、さっそく温泉へ。

 

いいですね温泉は...じわ~っと身震いするような感じで温まってくる感覚がたまりま

せんねぇ。少し温まったら露天風呂へ。雪を眺めながらのぬる目のお湯がまたいいで

すねぇ。

 

 

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すっかりほこほこになって、お目当ての蟹会席へ。

さすが越前蟹、期待は裏切りません。二人で黙々と食べるので、お酒は冷で。

熱燗にしても飲むのがお留守になると冷たくなってしまうでしょう。一人2ハイ分の

蟹と一本のビールと300mlの冷酒でお腹もいっぱい。

 

 

そこで主人に質問「最後の晩餐で、蟹かふぐかって言われたらどっちを食べる?」

すかさず「蟹やなぁ、ただ年取って自分で身を取られへんようになったら食べる資格

ないなぁ」とのこと。

あと何年こうして一緒に蟹を食べられるのでしょうか。

 

 

帰りの電車は案の定、雪のため京都へは一時間半遅れで到着。

もっと後の電車は止まってしまって車中で泊まっているニュースが流れましたので、

まあ帰れてよかったなと。

 

 

その電車の中で考えました。私の最後の晩餐はどっちかな?

きっと蟹でもないふぐでもない、梅干おむすびの海苔で巻いたのが一番のご馳走なん

じゃないかなって。

 

 

何を食べるにしろ、日本っていい国ですよね。

世界地図から見るとちっぽけな国なのに、蟹がありふぐがあり、おいしいお米が取れ

る国。背骨のように貫く山々のおかげで、太平洋側では冬でも快晴の空を眺めること

も出来るし、日本海側へ行けばあっという間に雪景色も眺めることが出来る、なんと

も不思議な国ですね。おいしいものと一緒にこの国も大事にしていきましょう。

ところで皆さんの最後の晩餐は何がいいですか?