平成30年の年明け1月、公私ともに様々なものが変わりつつある年になりました。
昨年11月に25周年の式典をさせていただき、それに合わせて社長交代を致しました。私は86歳まで仕事をすると決めていますので、やめてしまうのではありませんが、代表取締役会長という立場になりました。
会長として、戌年の年女として迎えたお正月は、気分的にのんびりと楽しく新たな元気、勇気、ヤル気がわいてきたような思いです。
阪急百貨店のお正月のウインドウも華やかな明るさに溢れています。去年も同じウインドウを見たのですが見る方の目が落ち着いて…というか、ゆったりと…というか何か違う物を感じます。
この年になって、新たな何かを始めなければという思いに駆られています。会社を作ってからは好奇心のおもむくままに、仕事優先で走ってまいりましたが後30年(義母と同じく102歳まで生きるつもり)の人生設計が必要です。
否応なく衰えていく体は仕方がないですが、その衰えを何とか気力と努力でカバーしてさて何を始めましょうか?
娘時代はお茶お花、書道洋裁、お料理に英会話(何一つ役立っていません)結婚して子供の小さいころは実用的に洋裁、和裁、編み物、籐編み等、夢中でやりました。
図らずも仕事をしだしてからは、仕事一筋脇目も振らず?お友達に海外旅行に誘われてもお断りし、映画にも何十年も行ったことがない…たまに時間が合えば美術館か舞台を見に行く程度のお付き合い、講演会はよく行っていますが仕事がらみですし、国内旅行もほとんど仕事を兼ねてというありさまでした。
唯一の楽しみは小説を読むことぐらい…でも毎日が楽しく、今日は何があるかなと目覚めるのが楽しみな毎日です。
さて、今興味のあることはお謡い、三味線、編み物、日本画…さて私に何が向いているのでしょう。歌舞音曲の才能もなさそうですし、手先の器用さもあるとは言い難いです。
色々と考えても、やっぱり仕事と称して色々なところへ出かけ、たくさんの方々とおしゃべりするのが一番好きかもしれません。
安藤忠雄先生は『老化することは仕方がない。それを助けるのは知的能力と好奇心だ』とおっしゃっています。70数年の生き方はなかなか変えられませんが、様々な好奇心だけは失うことなく感性を磨くことを心がけ、新しい年を踏み出そうと考えています。
先日大阪のホテルで25周年と叙勲の記念パーティを開催させていただきました。日頃お世話様になっています皆さまが270名お集まりくださいました。今までのお付き合いに心からの感謝を申し上げ、これからのさらなるご支援をお願いいたしました。
これを機会に副社長と社長交代も発表させていただき、3つの行事を一度に済ませました。これからは代表取締役会長としてお仕事をさせていただきます。
振り返ってみますと会社を創業しましたのが46歳の時、今71歳になりました。長いようで短い25年でした。人生の中で一番凝縮された日々だったように思います。やることなすことすべて初めての経験で一日一日を目の前に起こることに一生懸命取り組んでまいりました。こののほほんコラムもまた私の歩いてきた道なのです。
ここまでの道のりはひとえにクレコスをお使いいただいているご愛用者の皆様の支えがあってこその道でございました。これからもより良い商品作りの姿勢はもちろんの事、世の中の役に立つ会社を目指すクオンプロジェクトを皆様と共に進めてまいりたいと思います。
今年は25年の中でも一番に充実した年でございました。人生最大のイベント叙勲も頂戴し、これ以上の名誉なことはありません。以前お知らせしました佐賀県の唐津工場もやっと工事が始まり新しいステップに踏み出した年でもありました。
変化をする物のみが生き残ると言われている原則に伴い、新しい事へのチャレンジの始まりです。日本の農産物からの化粧品原料抽出、それらを使った国産オーガニックコスメの製造などの部分は、新しい社長がクレコスの歩みを着実に前へ進めていってくれるでしょう。
小規模事業者にとっての一番の悩みは後継者だと言われております。業績は悪くなくても後継者がいないために畳まれる会社もあるとか聞きますが、クレコスは立ち上げ当初から一緒に仕事をしてきました副社長が継いでくれることになりほっとしています。
この度の式典で師と仰ぐ西端春枝先生に御挨拶をいただきましたが、96歳というご年齢でお元気で現役で活躍されていますので、私も後15年は一線で働きそのあと10年はのんびりと働き先生と同じく96歳現役を目指すことにいたしました。
クレコスは一生の仕事、90歳になれば90歳のお客様と共に100歳になれば100歳のお客様と共に美しく生きることを目標に日々の暮らしを楽しんでまいりたいと思っています。これからも応援よろしくお願い申し上げます。
よくあちこちと頑張った9月でした。
群馬に東京、九州延岡にメイクボランティア、ヘナのお祭りと土日祭日関係なく動き回っていました。
東京は初めての銀座松屋でのイベント『銀座で見つけたオーガニックな暮らし展』への出展、なんせ物見高い性格ですので行ってみたくて71歳にしてデパートのお店のお手伝いです。
オーガニックコットンのお店や、ジョンムーアさんの原種の種のお店シーズオブライフ、オーガニックフラワーのお店と興味津々。
私は売るより買う方に力が入るという困った性格です。でもクレコスにも素敵な東京のお友達がたくさん来てくださったり、新しいお客さまにもクレコスを知っていただいて、いいイベントでした。24年真面目に頑張ってきたら、東京の一等地の老舗デパートのイベントにも呼んでいただけるようになったんだと嬉しかったですよ。
華やかな銀座のデパートとは打って変わって、珍しい集まりにも参加しました。
『指甲花祭』。生駒山の山麓公園の野外活動センターで行われました。指甲花って『ヘナ』の和名なんです。ヘナをもっと普及させましょうという、美容関係の方の主催でトークショーに参加してきました。
なぜヘナを取り扱っているのか、これからのヘナの必要性などについて、輸入会社の方と、琉球で国産のヘナを栽培していらっしゃる方とのトークでした。出演者も来場者も皆さま純粋な方ばかりで、化学変化を起こして髪を染める怖さや、地球を汚してしまう物への想いとか、会場の方からも質問が出たりして私がいいお勉強になりました。
ヒーリング系の音楽の演奏や、インドや東南アジアの物販にオーガニックなカレーやお弁当、美味しいパン、飲み物のお店など、なんとなく緩やかな時が流れているという感じの癒されるイベントでした。
どのようなイベントにも対応できるクレコスって素敵だと、自画自賛しています。
4月29日付で、日本国天皇陛下より勲章をいただきました。
勲章などは遠い世界の事で、全く関係ないと思っておりましたので、
打診がありました折もうそでしょ…と狐につままれたような感じでした。
青天の霹靂と申しますか、信じられない出来事で戸惑いながら
これはクレコスにかかわってくださっている皆様への
天からのご褒美だと思いありがたく頂戴してまいりました。
24年前に会社を設立し、ただひたすらいい化粧品を作りたい、
社会に役立つ会社になりたいと会社を挙げて励んでまいりました。
特に近年取り組んでおります、地方創生に絡んだ耕作放棄地に関する取り組み、
福祉に力を注いだ農福連携の取り組みなど、小さな会社でありながら
一歩先を行く政策を取り入れてきたことが経済産業省近畿経済産業局の
ご推薦をいただくことになったかと思われます。
また、女性の社長であったという事も女性登用が言われております時流に
合っていたのかもしれません。
日ごろクレコスをご愛用いただいているお客様、販売いただいている皆様、
原料をお作りいただいている農家の皆さま、製造をいただいている各社様、
そして一緒に頑張ってくれている社員等々クレコスにかかわる
すべての皆様に心から感謝し御礼を申し上げる次第です。
さて勲章には、色々と種類がありますが主に多くは
旭日章「国家または公共に対して勲積のある者」と
瑞宝章「国家または公共に対して積年の功労のある者」
に与えられると政令で定められています。
基本的に70歳以上が対象で、各省庁ごとに分かれて伝達式があり、
私は経済産業省の式に参列させていただきました。
経済産業省で158名の叙勲でうち中小企業庁関連が57名、
その中で女性は二人でございました。中小企業振興功労と言う部門です。
5月11日は前日に降った雨もからりと上がり、まさしく五月晴れの朝を迎えました。
伝達式のある東京タワーの真下にあるパークタワープリンスホテルでは、
早くからモーニングを着た男性と着付けを済ませた晴れ着の女性で
華やかな会場に高揚した雰囲気が満ち溢れています。
300人の正装の人たちが集う光景は圧巻です。
お式には、夫と共に出席、名前が一人づつ読み上げられたのち、
勲章と賞状を頂きました。
その後皇居へバス10台ほどで出かけ、天皇陛下に拝謁してまいりました。
皇居には夫婦でしか行けませんし、カメラも携帯も持ち込み禁止です。
皇居はやはり素晴らしい厳かな場所で身の引き締まる思いがいたしました。
本物の勲章は、クレコスの25周年の会を催します時に皆様に見ていただければ幸いです。
ここに謹んで叙勲のご報告をさせていただきます。ありがとうございました。
日本商工会議所が出版している地域・中小企業を元気にする月刊『石垣』というビジネス情報誌があります。
地方の商工会議所の話題や、ノーベル物理学賞を受賞された梶田隆章先生のお話などが載っていて、
特集記事は、『改正個人情報保護法のツボ』と『今こそ、新たな需要を掘り起こせ』
という2つの特集が組まれ、新たな需要…と言うところに3社掲載されています。
その第一番に載せていただいたのが、なんとクレコスなのです。
『地元発の自然派化粧品で潜在市場を切り開く』と言う内容です。
なぜクレコスがこの特集に選ばれたのか…日本中にはもっとふさわしい会社が沢山あるだろうに…と思います。
でもこれはご縁の連鎖なのです。一つの記事に取り上げていただいたことが次のニュースになり、
それを読まれた編集者が取材をしてくださり、面白いことをしている会社ですね…
と記事にしていただくという上昇気流に乗るようないい連鎖をいただいています。
この嬉しい出来事を、支えてくださっているのはご愛用者の皆さまです。
一人でも多くの方にこのことを知っていただきたくお知らせさせていただきます。